プロローグ  あなたと再び出会ってしまったら

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 大人へと成長したあなたは、覚えていないのかもしれません。  私のことを、楽しかった二人だけの記憶を。  ようやく自分の居場所を見つけたあなたが”私”のことを忘れて、現実に目を向けて生きている。  私は二人だけの思い出を胸にしまい、あなたの姿を時々、そっと遠くから見守るだけで十分幸せを感じていた。  これ以上望んではいけない。  だから今、あなたと再び出会ってしまったら、私はきっと――。
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