「ふざけんじゃニャいニャン!! ニャんでそういう余計ニャことばっかりするニャン!!」
「ごめんにゃさい……」
「斉田さん、ニャンが伝染してる」
「あ、しまった……はぁ……」
あきらはいたく落ち込んでしまった。
猫はその様子を見てやっと気が済んだかのように今度はうってかわって目を細くして、自身が引っかいたあとをペロ、となめた。
「反省したニャン?」
「しました……」
―本当かなぁ……。
口だけの謝罪に似た言葉ではないかと亜沙は疑うが、猫はそれでいいと思ったようでなめるのもやめて、彼女を見た。
「あなたが水城亜沙ね。図書館の」
「え、あ、はい……」
「私はこんななりをしているけれど、このヘッポコ魔法使いの師匠、リーラというわ」
「り……?」
「リーラ。私の猫名はキラリ」
かわいらしいドヤ顔で名乗る。亜沙はよく分からないがうなずいておくことにした。
それよりも、肩書きのほうが気になる。
「魔法使い?」
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