二.

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「マジカルシティ? 魔法の都……?」  頭上には“?”ばかり浮かぶ。 ―魔法使いの住める都を作るというから引っ越してきた、ということ?  しかし、自身を猫に変えたライバルの魔女が作る街に住もうと思うものだろうか。 「そこに二人は住みたいんですか?」 「違うよ。阻止しにきたんだ」 「ええ、そう」  あきらが話に割って入る。リーラは止めることなく同意するようにうなずいた。 「もしマジカルシティが完成したら、ますます私にかけられた魔法は解けないし、あなたみたいなヒトは奴隷になるのよ」 「奴隷!? え、い、いやです……!」 「そうよねえ。奴隷はいやよね。どうせなら人の上に立ちたいものね?」 「え? あ、そういうわけでは……ないですけども……」  どうやら、リーラは亜沙というより人間が嫌いのようだ。それでも、協力を求めなければならないのは本人からすれば不本意なのかもしれない。  とはいっても、リーラはさほど気にすることなく続けた。 「今まであきらの借りた本の中に、魔法が使われた痕跡のある本があったわ」 「……えっ?」
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