二.

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「……全部本当だったんだ……」  なんなら家のある場所も。良くも悪くも、正直者ということだ。 「亜沙は職員よね」 「あ、はい」 「なら知ってるかしら……。あきらのような問題児っている?」 「ええ? いないと思いますけど……」 ―こんな問題児、そうそういてたまるか。  それに、リーラはやはり、あきらが図書館側からすれば問題児であることを承知しているようだ。 「……あ」  それでも誰かいたか、と思案するなかで、思い当たる人物が浮かんだ。 「二週間貸出禁止になっちゃった人がいます。確か、その人女性ですよ」 「名前は分かる?」 「えーっと、佳奈お姉さんが確か……」  懸命に数日前のことを思い出す。そう、その人と佳奈がカウンターであきらの時のようにやはり言い合っていたのだ。 ◇
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