あきらとはまだ半年の付き合いだが、彼は誰に対しても敬語は使わないし気さくに接してくるものだから、彼女がこうなるのも自然な流れだった。
「県外の図書館に行くとなると時間もお金もかかるし……」
「自業自得っていう四文字はご存知ですよね」
「亜沙ちゃん、すっかり佳奈ちゃんと同じになっちゃったねぇ」
しみじみというあきらに、亜沙も少しため息をついた。
「私と佳奈お姉さんが親戚なのは最初の日に紹介しましたよね」
「されたされた」
「その時点で斉田さんは十回以上延滞してたんですよ」
「ごめんね」
「ごめんね、って……」
反省しているのかいないのかよく分からない彼の様子に、亜沙はすっかり困ってしまって眉が八の字になる。
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