三.

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三.

 翌日、亜沙は自身がアルバイトで通うところとは違う図書館へとやってきた。外では荷物持ちとしてついてきたあきらが、彼女が出てくるのを待っている。  なかなかに面倒くさいことに巻き込まれてしまったなと心の中で思いながら、とりあえずレファレンスカウンターをみる。  あのあと、リーラから頼まれたことがいくつかあった。 ◇ 「行ったらカウンターを見る?」 「そう。あきらのように、ウィザーでもヒトに擬態している人もいるの。まあ、そうじゃないと生活できないから仕方ないことだけれど。見分けるポイントはズバリ!」 「ズバリ……」 「ヒトと違うところがある!」 「ええっ?」  さっぱり分からない。亜沙は首を傾げた。  あきらがリーラのいうヒトと違うところといえば、上限まで本を借りて延滞して時には本をボロボロ―魔法陣を壊すためという嘘のような理由を信じるとして―にすることだけだ。  外見は変わりないのである。サラという人だって、亜沙からしてみれば、最近は外国の人も多いのねという感想で終わる話だ。
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