もう一つの夢の話

海外ドラマ

動画配信サービスが当たり前になってからは、もっぱらネットの配信で、海外ドラマを見ている。
お気に入りは、CSIやNCISの犯罪捜査もの。
それも、シーズン1から一気に見る。大概はシーズン24話くらいあって、人気シリーズではシーズン7や8なんてザラにるから、いつまでたっても終わらない。
そしていつのまにか寝落ちしてしまう。

そんな状態で寝ちゃうから、こんな夢を見てしまう。

日本人しかいないのに、何故か戦艦に乗っている。
つまりは海軍だ。ネイビーの制服を着ているから士官か何かなんだろう。
周りには若い士官達が沢山いる。
若々しいが、それなりの階級のようだった。
若くして幹部の出で立ちで凛々しく爽やかな様子だった。

そこは、大きな窓があるが船室で壁にタラップ階段がついている。窓の外は海面ギリギリの位置だから船室は階層でいえば下の方なのかもしれない。

そのタラップ階段を忙しく上がり下がりしている兵士の1人が窓の外の海上に繰り出して行くのが見えた。
軍服の下にアノラックのような防水用の防護服を着て、海上を行ったり来たりしている。
よくもまぁ波にさらわれないものだと思いながら感心している。

その1人が船室に帰ってきて、濡れた体を拭き浴室へ向かうようだった。
「すみませんが？タオルを貸してくれませんか？」と声をかけられた。
敬語なので後輩かと思ったが、様子からは同期か、階級は同じような気がした。
どうもその様子からは、年がかなり離れているので敬語を使っているが、同期のようだった。
その傍で、女性の兵士も同じように身繕いをしている。
…兵隊は男性も女性もないのかい？と思っていると
「またまた、そんな目でみていますね？
あなたはお歳なので知らないかもしれませんが、今はジェンダーレスなので変な区別をすると、それこそセクハラものですよ。」と耳打ちされた。
「そうそう、変な噂もチラホラ出ていますから気をつけてくださいよ」とも言われた。
…どんな噂だよ？と思いながらも適当に相槌を打っておいたが気になる。

また一人兵士が海上から帰って来た。
片手に救命具を持っていたので気になって聞くと。さっきから慌ただしく出入りしていたのは、捜索のためで兵士が行方不明だと言うことだった。
甲板から海へ飛び込んだそうだが、遺体はあがっていない。制帽と軍足が残っていたが、目撃者はいない。
艦内も捜索しているが、まだ発見出来ないらしい。
時間が掛かると航行に支障がでるので、そろそろ切り上げないと行方不明のまま処理されてしまうので総動員で捜索しているとこの事だった。
そんな一大事なのに、自分には知らされていないのは何故なのか分からない。
だとすれば自分は部外者なのかもしれない。

もう一度窓の外に目を移すと、急に艦内にサイレンが鳴った。

そして、目が醒めるとモニターの向こうでもサイレンが鳴っていた。