6人が本棚に入れています
本棚に追加
二人きりの生活。
そこに立っていたのは、紛れもなく
"一条廉"だった。
<母>
急いで悪いんだけど、今日から
お父さんの大学時代の友達と事業
する事になってね。明日から3年間
は、海外で生活する事になったの。
悪いけど、ユマは連れていけない
のよ。
<ユマ>
どうして・・・・。
私も一緒に連れてってょ。
私一人じゃ耐えられない。
<母>
寂しそうだと思って、お父さんが
大学時代の友人の息子さんの"廉くん"
に、執事として雇ったの。
明日から、来ることになってるから、
よろしくね。
親が出て行って数分たった頃、玄関から、
ピンポーンと家の中に鳴り響いた。
一人になった途端、急に寂しくなった。
「はーい。今、行きます」
玄関を開けると"一条廉"が立っていた。
これから、私はやっていけるのだろうか。
心配になった。親以外の男性と暮らすの
は初めてだし、どうしたらいいのだろう。
ちゃんと話せるのだろうか。
色々考えてしまう。
「すいません。今、開けますから」
<一条>
初めまして、聞いてると思うけど、
一条廉です。宜しくね!
ユマちゃんだよね。
うちの親にちゃんと女性を守るん
だぞって、言われたんだけど、
なんかあったら、なんでも言って。
これから、私たちの秘密な二人きり
の生活が始まった。
最初のコメントを投稿しよう!