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ノブナガ
最初に飼った猫はどこぞから拾ってきたもので、気性が激しく痩せ細っていたから「ノブナガ」でいいんじゃないかと安易に決められた。
ノブナガは外にも出していたから、色んな猫と喧嘩して傷だらけになりなりながら、帰って来たらご飯を貪り食った。
まるで合戦帰りの武将のようだった。
ある朝、枕元にはらわたを出したネズミは置いてあったことがあって起きた両親が驚いたこともあった。
武勲を誇りたかったのか。それとも世話になっている従者への褒賞なのか、わかりはしないがどちらにせよ、私たち人間への何かしらの気持ちを感じた。
合戦の後、耳が切れていたり、かすり傷があったりと家族を心配させたが、3日経っても帰って来なくてさらに家族全員で心配した。
そんなに長くまで家に帰って来ないことは無かったので、家族はずっと心配し続けた。
ノブナガが帰って来ることは無かった。
今でも家族は思っている。勇敢に戦って戦死したノブナガのことを。
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