一章 誘い

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青馬は何か考えがあるのだろうか? それともまた、後先考えず? 青馬は地面に大きな丸を描いた。 丸の中に人の絵を二つを描く。 「こういうことだよ。俺たちは今、この丸の中にいる」青馬は棒で丸の中をつついた。 「それで?続きは?」僕は続きを促した。 「お爺さんはこの丸の外にいる。 だから、俺たちはこの丸の外に出る必要がある」青馬は分かりやすく説明した。 じゃぁその丸は何なのさ? 僕は青馬の説明に疑問が沸いた。 「んで、この丸が何なのかというと……」青馬は続けた。 「うん、その丸は何?」僕は丸を凝視した。 「この丸は心の壁だ」青馬は言った。 なるほどね、その丸は心の壁か。 お爺さんは丸の外にいるから質問が難しいのか。 僕は青馬の考えに半分感心した。 とういことは質問はどうなるんだ? 僕は青馬を見た。 「俺たちが心の壁を出る必要がある。心の壁の中にいてはお爺さんへの良い質問は浮かばない」青馬は言った。 青馬は砂に描いた絵を足で消した。 「じゃぁ心の壁を出てみますか?」青馬は両手の拳を握った。
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