二章 拒絶

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僕は質問の仕方によってこちらの期待する答えが返ってくることを知った。 いきなり一番喜ぶことを聞いてもお爺さんは不審に思う。 けど、学校の宿題と言うことで、お爺さんは信じてくれる。 嘘も方便というけど、この場合は嘘も方便のうちに入るよなぁ。 僕は青馬と交代してお爺さんの肩を叩いた。 お爺さんはときどき、「ほっ」と言ったりして僕たちの肩叩きを喜んでくれているようだった。 「気持ちいいですか?」青馬はお爺さんとうまく話をする。 「二人ともありがとう。息子が一気に二人も増えたようだ……」お爺さんは言った。 やった! お爺さんは僕たちを息子のように思ってくれた。 僕たちの計画は完璧だった。 僕は青馬がもうそろそろという雰囲気を出したことに気付いた。 「お爺さんありがとうございました。おかげで宿題が上手く出来そうです」青馬がお爺さんにお礼をすると、僕を手招きした。 どうしたんだ? 僕はお爺さんにお礼を言いながら青馬に近づいた。 「この場合は、俺たちからお礼をする必要は無いよな?」青馬は小さい声で言った。 僕たちからお礼? つまり、お爺さんに何かを手渡す必要があるのかということか? たぶんそれは無いだろう。 感謝の気持ちを伝えれば十分だと思う。 「それはいいんじゃないかな?」僕は青馬に言った。 青馬は納得したようでM市立公園の円周に合わせて歩き出した。
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