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三章 仲間
「なるほどねー。統くんは剛士の心霊写真を神社に持って行ったんだ」青馬は折り紙の飛行機を飛ばしながら言った。
「そう。それで、統くんのやっていることと僕たちのやっていることはどこが違うのかなと思って……」僕は心に引っかかっていたことを言った。
「どこが違うのか?パニクリマンシールを集めるところは俺たちと統くんとで同じだと思うよ。違うとしたら……」青馬は地面に落ちた紙飛行機をしゃがんで拾った。
「違うとしたら?」僕は青馬に言った。
「気持ちかな?」青馬は僕を見上げて言った。
統くんのやっていることと僕たちのやっていることことは気持ちが違う?
青馬の答えはとても曖昧だと思った。
でも、さっきの様子を思い出してみれば本当に曖昧なことが答えだと思った。
統くんは何か曖昧なことに対してパニクリマンシールをもらおうとしている気がした。
そもそもが、心霊写真というところが曖昧だし、統くんが神社に一人で行くというのも曖昧だ。
お祓いが出来たのかどうかも曖昧だし、統くんが剛士からパニクリマンシールをもらう理由も曖昧だ。
カップルの護衛をするとか、犬の汚れを落とすとか、お爺さんの肩を叩くのとは違うと思った。
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