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ぴかっ！！
ごろごろごろごろ・・・
ざぁぁぁぁーーーーーーーー！！
「ここだわ。」
野良プードルのセラは、空に鼻を突き上げてクンカクンカと辺りの臭いを嗅いだ。
ぴかっ！！
ごろごろごろごろ・・・
ざぁぁぁぁーーーーーーーー！！
「きゃいんー！！」
「セルポとやら、君は本当に雷の音怖がるねぇ。」
「すまん。俺、大きな音が苦手でね。猟銃の音で悲鳴をあげるたちで・・・」
「あっ！！」
「どしたの？プードルちゃん。」
「大丈夫かな？『城』の外は警備要員の犬達が・・・そうだわ！！ちょっと耳かして？」
「こう？」
野犬のセルポは、垂れ下がった片方の耳をたくしあげ、プードル王女のセラはセルポの耳元でひそひそ話をした。
「えっ！いいねえ。俺が・・・」
「しーっ！！警備要員の犬どもに気付かれるでしょ。行くわよ。堂々と。」
「堂々とね。」
野犬のセルポと王女プードルのセラは、ゆっくりゆっくりと、悶々としたオーラが漂う『城』という豪邸の廃屋に近づいて行った。
「入るわよ。」「うん。」
ギィーーーーー・・・
ばたん。
「う～～～～～～～～！！」
「う～～～～～～～～！！」
『城』に入ったとたん、2匹の警備要員の犬達に威嚇された。
「ただいまーーー！！」
「あっ！！」
「王女様！！ご無事で！！」
警備要員の犬達は、王女プードルのセラを見たとたん、かしこまってお辞儀をした。
「うわー！？顔パス？」
「そうよ。私は仮にもこの城の王女よ。じゃあ、ここまで案内したから後は頼むわ！！
じゃあねーー！！」
「あーっ！！耳打ちした内容と違う！！逃げないで王女様！！
・・・んもう。何なんだよぉ。」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
「う～～～～～～～～～～・・・」
「う～～～～～～～～～～・・・」
「う～～～～～～～～～～・・・」
「う～～～～～～～～～～・・・」
「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」・・・
「うわ～～～～！！この城の奴等、俺一匹で倒せって？！
無理ゲーだぁぁぁーーーーーーー！！」
「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」・・・
「ええいっ！！ままよっ！！ヤケクソだぁ！！纏めてかかってきなさいっ！！」
野犬のセルポは牙を剥き出し身構えると、次々と襲いかかってくる城の野犬達を揉みくちゃになりながら、バッタバタバタと薙ぎ倒していった。
ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！
「うわー！？きりがない！！1階目突破！！」
ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！ガブッ！！ボカッ！！ドスッ！！きゃいんきゃいん！！
「うわーっ！！もう限界だーー！！」
2階に躍り出たとたん遂に、『侵入者』の野犬のセルポは城の野犬達に取り囲まれ、羽交い締めにされた。
「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」「う～～～～～～～～～～・・・」
「もはや・・・俺はこれまでか・・・流離いの犬生はこの城で終わるんだ・・・ふふっ。」
その時だった。
「うにゃーーーーーーーー！！」
しゃきーーーん！！
きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！きゃいん！
「あっ！！あなたは！！」
セルポの目の前にいきなり現れた、野良猫のアルは、しゃーっ！！と鋭い爪を立てて城の野犬達に威嚇した。
「あ、あぶないとこをありがとうございます！！」
「グズグズするにゃ！！あの『魔犬』はこの先3階だにゃ！！」
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