第四章 無自覚な魔性

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旦那様との隙間がなくなり思い切りギュッと抱きしめられて目をシパシパと瞬かせた。 (入っている……凄く奥まで…旦那様のが) 感覚として分かるそれにジワジワと不思議な気持ちが湧いて出る。 「解るか、美織」 「…え」 「今、おまえの中に俺のが挿入っているんだぞ」 「…は…はぃ」 カァッと体中が火照った。全てが入るまでにアソコが裂けてしまうんじゃないかと恐ろしかった。だけど私の中は旦那様のモノをギッチリと受け入れていた。 (あの大きなモノが私の中に…) その事実は私の心を高揚させた。私の中の一番奥深くに旦那様の体の一部が入っているということがこの上なく幸せな行為として私を悦ばせた。 「美織、おまえに俺の全てを捧げる」 「…旦那様」 「俺はおまえを生涯愛し続ける。おまえだけを」 「~~う、嬉しい…です」 旦那様からの勿体ない程の最大級の愛の言葉をもらって嬉しかった。ポロポロと流れる涙は旦那様から受ける甘い行為の間中、止まることがなかった。 ──この時感じた幸福感が私の人生の中でもっとも大きなものだった この幸せがこれから先、何年、何十年と更に大きく感じられ続くのだとこの時の私は信じて疑う事すらなかったのだった──。
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