おまけの舛花編?

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おまけの舛花編?

その日、苺はゆうずい邸の寮の一室の前で仁王立ちになっていた。 扉を挟んだ向こう側からは甘さを含んだ切なげな喘ぎ声が断続的に聞こえてくる。 「あぁん、舛花様ぁ、っ菖蒲、舛花様のこれが、一番好きぃ」 「俺も菖蒲ちゃんの中が一番気持ちいいよ」 ギシギシとベッドが軋む音、肉体同士がぶつかる音からして、部屋の中では何が行われているのか容易に想像できる。 「ったく、あいつは…!」 苺は額に青筋を立てると、扉を蹴破った。 「バカ菖蒲ぇぇっ!!」 部屋の中では苺の予想通り、着物を捲り上げた双子の兄の菖蒲が男に跨り騎乗位で腰を振っているところだった。 菖蒲の下にいる男は舛花(ますはな)という新人男娼だ。 優男で顔も良く気遣いもできる男なのだが、誰にでも愛嬌を振りまくるため「タラシ」で知名度を上げている。 しかも、苺が怒りも露わに部屋に飛び込んできたというのにも関わらず、二人はこちらを気にする様子が全くない。 「舛花さまぁ、イく…っイっちゃうっ」 「いいよ、イってごらん。あ。苺さん、こんにちは。菖蒲ちゃんお借りしてま〜す」 舛花は苺に驚く事もなく、へつら笑いを向けると、菖蒲の腰を掴み下から大きく突き上げた。 「あぁっんっ!!」 菖蒲の背中が大きくしなり、ガクガクと痙攣しだす。 苺は鼻息も荒くつかつかとベッドに歩み寄ると、今にも達してしまいそうな菖蒲を舛花から引き剥がした。 ぶちゅ、と淫らな音を立てて菖蒲の後孔から舛花のいきり勃った逸物が姿を見せる。 「やだやだやだっ…もうちょっとでイきそうだったのにぃ」 快楽を取り上げられた菖蒲はまるで子どものように駄々をこねて泣き喚く。 「あ〜あ、苺さんったらひっどいなぁ」 舛花も興が削がれたという感じで溜め息をつくと、気怠げな眼差しでこちらを見てきた。 「うるさい!お前がそんなだと俺まで巻き添えくらうんだよ!最近青藍の奴が俺の周りを嗅ぎ回ってきて鬱陶しいったらないんだからな!?」 青藍はこのゆうずい邸の人気男娼であり、良く言えば面倒見のいい、悪く言えば超絶お節介の暑苦しい男だ。 規律や規則に厳しく、ゴタゴタがあるとすぐに制裁を与えてくるので苺はうんざりしていた。 特に苺と菖蒲は規則破りの常習犯なため、日頃から何かと目を付けられている。 しかも、なぜか片方が悪事を働くともう片方も一緒に罰を受けなければならないという暗黙のルールまであるのだ。 双子というだけでなんでこんな仕打ちを受けなければいけないのか全くもって納得できないのだが、とにかく最近は折檻と制裁続きで流石にヘトヘトだった。 「わかった。じゃあ、苺の挿れて」 菖蒲はむくれた表情でそう言うと、苺を押し倒し着物の上前をめくってきた。 「はぁ!?ば、馬鹿じゃねぇの」 苺は慌てて菖蒲の手を掴むと阻止した。 「こないだは菖蒲に挿れたくせに」 菖蒲の突然の暴露に、横で聞いていた舛花がギョッとした表情でこちらを凝視してくる。 「え!二人って兄弟でヤっちゃうんです?うわ、すげー!それってきんしんそーかんってやつですよね」 舛花の興味津々といった眼差しに苺は慌てて言い訳をする。 「あれは…ぱ、パフォーマンスの一環だって言っただろ!客が喜ぶかなと思って…」 「苺だって挿れてもらってたもん」 再び爆弾が落とされて、苺と舛花の顔が凍りつく。 「…………は?苺さんも挿れて…もらってたって…」 「ばっ、馬鹿!!誰にも言うなって言っただろ!」 慌てて菖蒲の口を塞ぐも時すでに遅し、舛花の顔が下卑たものに変わっていく。 「へぇ。苺さんってどっちもいける人なんだ?」 「なんだよ、こっ、こっち来んな」 舛花はにっこりと笑うと、じりじりと距離を詰めながら自らの着物の帯を解いた。 優男の顔に似つかわしくないほど凶悪な形をした男根が苺と菖蒲の前に惜し気もなく晒される。 苺は思わずゴクリと喉を鳴らして唾を飲むと、その凶器のような赤黒い肉棒を凝視した。 「じゃあ、三人でいい事しません?大丈夫、俺口だけは固いと思うんで」 その後、三人で仲良くヤってるところを青藍に見つかってしまい厳しい罰を受けた苺と菖蒲と舛花だった。 もしも生まれ変われるなら、二度と双子になんか生まれたくない!! 特に菖蒲とは絶対に他人で!! つくづくそう思った苺ちゃんでした。 end.
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