あと三日

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「はぁ……何やってるのかしら」  遠巻きにフィンの様子を見ていたレーナは、盛大に溜め息を吐いて額を押さえる。 「本当に政府の人間なのか、アイツは?」 「多分、ね。それとも新政府は、私達のような辺境の領主達の依頼には、真面目に答えないのかしら」  レーナが、同じ班長の男に軽く愚痴る。  この集団の班長達は、屍人(アンデッド)の被害に苦しむ近隣の領主達である。  装備も戦える人員も、自分達が先頭に立つ事でどうにか揃え、屍人(アンデッド)との戦いに精通した部署もある新政府にも前金を支払い、助っ人として雇った。 「ふん。あんな奴を寄越す時点で、政府は宛にならん」  男はレーナにそう言うと、自分の班に戻っていった。  この集団の戦力はたかが知れている  それまで銃を握った事も無かった辺境の領主達に、自衛の兵を加えて作った寄せ集めだ。 「それでも、皆の為にやらなくちゃ……」  レーナは拳を握り、一人り俯いて呟く。  出発の時、街人達が期待の眼差しを向けてくれていた事を思い出した。  それに答える為にも、もう後戻りは出来ない。
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