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「ねえ、旅行の話だけど、遼くんも飛行機の座席は広いほうがいいわよね？」
「俺は別になんでもいいよ。結局、北海道で何するの？」
「何かやりたいこと考えとけって言っただろ」
「うーん、特に思いつかないんだよなあ」
「遼くん、北海道嫌だった？」
「ううん、そういうわけじゃないんだけど」
「ほら、何するかお前が決めろ」
俺はレジャー雑誌をパラパラと広げて見せた。山登りのページ、サイクリングのページ、ものづくり体験のページ……釣りや川遊びのページは慌てて早捲りし、バーベキューのページ。
「じゃあ、気球乗りたい」
「いいわね！ 私も乗りたい！」
遼は宿題がまだ残ってるからと言って、素っ気なく自分の部屋へ戻って行った。
「旅行楽しみー。お風呂はいってこーよお」
妻は上機嫌で立ち上がる。
「ああ。ゆーっくり、入ってこいよ」
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