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こうして暗爽の修行が始まった___。
といいたいところだが、もともと天才的な術を操り飲み込みも早い暗爽は、あっという間に修行を終わらせた。
ブレスレットをうまく使いこなせるようになったと報告を聞き、灯君がやってくる。
「あ、灯君様!」
「ブレスレットを使えるようになったというのは真か?」
「はい!毎日練習しましたから。」
「驚いたのう。わらわも、まさかこんなに早く修行が済むとは想像しておらなかった。少なくとも一年はかかると踏んでいたのじゃが。」
「えーっと、ありがとうございます。」
褒められたのか分からなかったがとりあえず礼を言うと、灯君は無邪気な笑みを見せた。
「よいぞ。そうじゃ、この村では平和でブレスレットも使い道がないであろう。いっそのこと都会に出てはどうじゃ?犯罪がやたら多いと耳にした。人の役にはたつじゃろう。」
このようにして、暗爽は都会に旅立った。
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