1 いつもの朝

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1 いつもの朝

Side真紅 「あ、黎!」 「おはよう、真紅」 私がママと、叔母の紅緒様とともに住んでいる古民家の朝に訪ねて来た黎に、一目散に駆け寄った。 「おはよう。今日は?」 「両方」 「忙しいね……あの、 「それは言うな。俺が来たくて来てるんだ」 私の言を、聞く前に黎は封じた。 黎は、毎朝うちにやってくる。 私と少し話をして、そのまま大学へ行ったり、休講のときは病院へ行く。 本当に毎日来てくれるので、黎が無理をしていないか心配になるんだけど……。 そっと見上げると、黎はふわっと笑った。 「俺より、真紅の方が心配だ。紅緒様の修業は厳しくないか?」
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