未来への招待状

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 遼二の行動力にも感心させられるところだが、まだ若い彼が、たった一人で氷川の正体に辿り着けたということが、これまたさすがと言わざるを得ない。やはり彼はその世界で右に出る者はないと言われる鐘崎僚一の血を引いているというわけだ。氷川にとっては、そんなところも心躍る気持ちにさせられる一因だった。  と、そこへ通話中で席を外していた冰が戻って来た。 「おお、冰。ちょうど良かった」  氷川はすぐさま彼を遼二らの父親たちに紹介した。 「これは雪吹冰、俺の大事なヤツです」  自らにとって大切な相手だということを堂々と告げる。まあ、彼らの息子である遼二と紫月も同性同士で愛し合っている仲なわけだから、そう紹介したとて今更驚かれることでもなかろうが、微塵も(はばか)らずの堂々ぶりが実に氷川らしいところである。 「冰、こちらは鐘崎僚一氏と一之宮飛燕氏、遼二と紫月の親父さん方だ」  話には聞いていたものの、冰にとっては初対面である。  二人共に長身の男前という印象に驚かされたものの、どちらがどちらの父親なのかは一目見てすぐに分かる程だった。  先日、氷川が言っていた通り、鐘崎僚一の方は本当に遼二によく似ていた。  父親というからには年齢もそれ相応なのだろうが、見るからに若々しくて、何より滅法男前だ。体型も引き締まっているし、独身でも通りそうなくらいで、確かに格好いい。顔付きも遼二を渋くした感じで、聞かずとも親子だと分かるようだった。
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