未来への招待状

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 言うか言い終わらぬ内に、唇が重ね合わされ、まるで獣のように激しい口付けの嵐―― 「龍……りゅ……っ、ん……っ……」  唇、頬、歯列――激しく顔を交互させながら、しっとりと厚みのある唇が、どこかしこと奪うように貪ってゆく。吸い尽くし、ともすれば食わん勢いで奪われて、冰は今にも溺れそうなくらいに浅く短い呼吸で空気を求める。それ程に激しい口付けだった。 「……うっ……りゅ……ッ、龍……! はッ……あぅ……!」  吐息も嬌声も取り上げられながら、腹を撫でるのは硬く熱く、今にもはち切れんばかりに逸った愛しい男の雄の感触だ。押し付け、撫で付けることで、更に燃え滾るごとく熱を増す。今、この手の中にある現実を確かめたいといわんばかりに強く大きく攻めたてる――  口付けをやめないままで、まるで踊るように弧を描きながらベッドまでの距離をもつれ合いながら移動する。背中から抱き包み、スラックスの中からシャツを引き摺り出し、捲し上げ、ガッシリとした大きな掌が冰の素肌を撫でていく。ジッパーを下ろすのさえもどかしげで、ともすればすべてを引き裂いて今すぐ丸裸に剥いてしまいたい――そんな氷川の激しい情欲に、冰の方はそれだけで昇天してしまいそうな表情で、既に視点さえ定まっていない。愛しい男にされるがままだった。
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