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潔癖すぎる管理人
出先で昼飯を食べた後、俺は突発的に腹痛に襲われた。
次の取引先に行くまでまだ時間はあるが、このままでは仕事どころではない。とにかくトイレに行かないことには…!
慣れない町を彷徨っていたら、小さな公園を見つけた。遊具もろくにないような所だったが幸い公衆トイレが建っていた。
助かったぁ……。
頭の中は胃腸の痛みとトイレ発見による安堵感に占領された。刺激しないようギリギリの小走りでトイレに向かった。
近寄って気付いたが、普通の公衆トイレに比べて外観がやけに綺麗に感じた。外にある割にまるで雨風や鳥の糞に避けられているかのようだ。
というか外壁に『このトイレはキレイ』って書かれた看板が付いていた。なにやら看板の『イ』の字の後ろは割れてしまったのかギザギザの断面が露出していた。
――いやいやそんなことはどうでも良い!はやく、はやく中に入らねば!
何故か入口に扉があったので、俺は面倒に思いながら勢いよく開けた。
中は洗面台から小便器、天井から床まで一面純白の世界が広がっていた。利用者マナーが良いのか、よほど清掃を念入りにしているのだろうか。しかし窓のない白い空間はちょっと非日常さを感じる。
「おぉ…」予想外の光景に自然と感嘆がこぼれた。
なんだろう、ここまで綺麗だと使うのがもったいないというか落ち着かないというか……。
んんん?
いや、トイレはそもそも汚れる所なんだ!見た目なんか関係ない!俺は用を済ますために来てるんだよ!!
自分の心にツッコミを入れてたら、まざまざと痛みが蘇ってきた。
俺は一番手前にある個室の扉に手を掛けた。そして鍵を閉め、ベルトを素早く外してズボンを降ろした。
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