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東野圭吾の世界〜加賀刑事vs湯川教授‥あなたはどちらがお好き?
東野圭吾、現代のミステリーで数々のベストセラーを生み出してる作家である。
本格推理から社会派、サスペンス、SFの領域まで踏み込んでる。
彼は基本的にはシリーズものは書かないという方針だったそうだがここにきてその方針が崩れてきている。
その代表格が探偵ガリレオこと湯川教授シリーズと加賀恭一郎が活躍するシリーズである。
湯川教授の作品は理系出身の東野が得意とする物理トリックがメインで彼が天才的な頭脳を持って極めて論理的な解決へと導く。
一方の加賀刑事のほうは足で動く人情的なタイプ。デビュー当初からちらほら出ていたが赤い指以降自身の家族も絡めた人間関係も軸になってくる。
もちろん二作品とも映像化、湯川教授は福山雅治、加賀は阿部寛がメインアクトとして登場する。
実に対照的であるが、湯川は最初佐野史郎をイメージして作ったが福山が演じて東野は逆に影響されたそうだ。
わしはどちらかというと加賀刑事派だ。
それは昔から登場作品を読んでいることと科学的トリックが苦手だからだ。
しかし「容疑者Xの献だけは異色だった。
この作品だけはトリックよりも人間関係が盛り込まれた作品で加賀刑事ものに取り替えても何ら問題ない。
ここには湯川の大学時代のライバル石神が登場して対決する。
映画版では堤真一が演じたがこちらも面白かった。
シリーズの中で異色でありながらも非常に濃い作品である。
一方加賀刑事の方の自薦は「祈りの幕が下りるとき」だろうか。
映画は平成版砂の器を宣伝に出してましたが
最後にこのストーリーが終わった時の余韻はまさにそれだろう。
出来れば赤い指、新参者、麒麟の翼、そしてこの作品を読むのがベストである。
加賀刑事の家族の旅がここで終結している。
そして合わせて映画版麒麟の翼、祈りの幕が下りるときも観て頂きたい。
東野圭吾は現在もガリレオシリーズは継続して書いてるようで、それと新たにホテルを舞台にしたマスカレードシリーズを二作書いている。
今後加賀刑事のストーリーが書かれるのかは疑問だけど、是非お目にかかりたい気もします。
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