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 真面目そうな眼鏡の男子生徒が挙手して、先生に訊ねた。 「目標に特に決まりはないよ。高校生になったらしてみたいことでもいいし、高校生のうちにやり切りたいことでも、何でも。既に目指している学校があるなら、それも素敵な目標になるね」 「勉強以外のことでもいいんですか? 彼氏が欲しいとか?」 「アオハル、大いに結構」  廊下側一番後ろの席に座る女子生徒の質問に、先生は手を叩いて賛同した。 「例えば、年初めだったり、誕生日だったり、人は節目に目標を立てるよね? もしかして皆の中にも、既に目標を立てて、達成するために頑張っている人がいるかもしれないけれど、私は目標があることは、それを達成する過程も含めて、その人を成長させる糧になると思っているの。高校に入学した今日が、いい節目になると思ったから、皆に話してみました。もちろん、強要するものではないし、やってみよう! と思った人がいたらいいなって程度なので、私の話は心に留めて置いてくれていればオッケーだから。達成したら私に報告するもよし、個人情報を話したくないのであれば、こっそり始めてみるのもいいと思う」 「ちなみに小森先生の目標は何ですか?」
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