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イヌイヌランドについた。
俺は彼にひっぱられたままだ。
「君、両手を出してくれないか」
彼は、店員さんに話しかけている。
「は、はい。」
ドンッ
店員の両手に、札束が五つ。
「うええっ!?」
「イヌイヌランド、貸切にしたいんだ。
今日1日でいい。
もし、私の言うことを聞いてくれたらこの倍は出そう」
「は、はい!!」
【・・あなたは、一体。】
「言っただろう、『私は金持ちだ』と。
金は、どんな人間だろうと頭を縦に振らせる私の最大の武器なんだよ。」
言ってることは悪人の言葉だ。
でもその笑顔は、何故か。
悪い人間には、見えない。
「若、失礼ながら」
「何だ、イチ。」
「先程から、・・どなたとお話されていらっしゃるのでしょうか」
そうか、もう1人の着流しの人には見えてないんだ、俺が。
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