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「えっ?旅行?
サトシ君、そういうことならいいよ。
行ってきなよっ」
「よろしいのですか?」
「大丈夫大丈夫、喫茶店は俺に任せて。
その代わりに、お土産買ってきてねっ」
「わかりました」
・・・・。
私はりーくんとの会話を思い出していた。
というより。
飛行機の個室は、初めてだ。
メニュー表があり、この中に書いてあるものは全て食べ放題。
世界中の有名なお酒は勿論。
和食や中華など様々な料理が食べられる。
キャビアやフォアグラなどもだ。
「安原、いいか?」
ノックの音。
「はい」
「何も食べ物は注文してないのか?
20時間ある、気にしないでなんでも食べろ」
トムが入ってきた。
私が注文したのは、紅茶一杯だけだった。
しかしその紅茶には、チョコレートがサービスでついていた。
「・・・はい」
「まあいい、腹が減ってない時もあるよな。
今の言葉は忘れてくれ。」
「トム」
「何だ、安原」
私は、彼の目を見た。
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