67 掃除屋

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【・・ジョー、そいつ、掃除しとけ】 【はい、おやっさん】 【今日も掃除たのむぜ】 【はい】 ・・・。 予想通りだった。 俺が、【矢道組】の人間で。 何人もの人間を手にかけていた。 「・・・もう、見たくない」 「最後まで見るんだよっ」 【お前が矢道組のジョーか。 俺は天山組の組長、麻生だ。 ・・お前は罪もない人を殺しすぎた。 イチ、殺せ】 【はい、オヤジ。】 日本刀を抜いた男に、斬られる所だった。 【・・ああ、やっと。 やっと。死ねるのか。】 過去の俺がしゃがんで、ポツリと呟いていた。 すると、麻生組長がその肩に手を置いた。 【・・極道から、足洗えよ。 お前は生きるんだ。】 【・・ありがたいけどさ。 ケジメ。つけないとな】 ざく その日本刀を、過去の俺は自分から喉に突き刺した。
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