67 掃除屋

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「・・・・」 「自分から死んだんだよ、キミはっ」 「そうか。」 「いい就職先があるんだ。 掃除屋としてのっ」 りーくんは笑っていた。 しばらくして。 豪邸の前にいた。 どんな金持ちが住んでいるんだろう。 ピンポーン りーくんがインターホンを鳴らす。 【どなたですか】 冷たい殺気をはらんだ声だ。 「やあやあイチ君。 トム君いるかいっ?」 「若、お友達がいらしてます」 「りーくんだろう。 連絡は受けている。イチ、通してくれ。」 「はい。 俺は隣の部屋にいますから」 「ああ」 俺たちは通された。 「りーくん、よく来てくれた。 ・・・その人は?」 「ああ、俺の友達でジョー君。 ねえねえトム君、急なんだけど彼を執事として雇ってくれないっ?」 「ホントに急だな」 「お願い。彼、仕事もないし家もないし家族もいないんだよっ。」 トムと言われた男は俺に近づく。 「ジョー、私の執事になるか? 最低限の衣食住、それから給料は保証しよう。 私のスケジュール管理からチケットの手配、掃除やら色々やってもらうが。」
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