67 掃除屋

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俺は近づいた 犬の背骨が 剥き出しになっている 血の海に沈んでいた 彼はもっと酷かった 俺は いつの間にか 日本刀を落としていた 「どうだったっ?」 声に気がつくと、元いた場所だった。 「・・・あんな死に方を。 したなんて」 「俺が人間じゃないのバレてるみたいだからね。 教えてあげたよっ。 トム君は知ってるのかなあっ。 俺が死神だって」 ニコニコしているその顔が 今は恐怖だ。 死神、だと。 震える声で俺は話す。 「若は、何も知らない。 本当だ」 「でもトム君、頭いいからなあ。 いつ俺の正体に感づくかっ。」 「な、何でもする。 若には何もしないでくれ」
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