2 親友に会いたい

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「ええと、りーくんさん」 「りーくん」 いつの間にか、彼は俺と向かいあって座っていた。 「りーくん、お願いがあるんです。 ・・願いが叶う喫茶店の情報を何か知ってたら教えて頂きたい。出来れば、俺の親友と一緒に探して頂きたい。」 「どうしてっ?」 バナナを食べながら、彼は聞いてきた。 「俺の生徒がそこに行き、行方不明となりました。・・きっと願いを叶えてしまったんです。噂では悪魔や死神に魂を取られてしまったんだと。・・そんなものは存在しない。全部数学で説明出来ます。 教師として話を聞いてやれず止められなかった俺にも、確かに責任はあります。 しかし、俺は願いを叶えた人を許したくない。どうして叶えたんだ、彼女の願いを。何で止めてくれなかったんだ。 ・・聞いてみたくて。」 すると、彼はその丸くきれいな瞳を俺に向けた。その瞳は赤い。 「・・諦めなよ、見つかりっこない。 君が関わることじゃないよっ。」 ・・そうなの、かな。 この人の目を見てると、そう思えてくる。 何だか、つま先からじわじわと支配されるような感覚だ。 きっと、そうなん、だ。 ・・・。 で、も。 でも。でも。ここで俺が諦めたら。 アオイは・・。 「お願いします!あなたの仕事の邪魔はしませんから!」 気がついたら、俺の目も赤くなっていた。 目をぱちくりとさせたりーくんが、俺を見ていた。
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