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《林道さん、珍しいですね。
あなたがやりたいと仰るなんて》
彼女がいなくなった店内で。
ドクロがついた真っ黒い鎌を磨いていると、ヨースケが話してきた。
「何かさ、理由あんでしょ?『りーくん』」
「まあねっ」
ヨースケの見た目と声で、ニコニコしながら『俺』はタク君に話す。
「ま、俺っちは汚れまくった魂を喰えればそれでいいよ。
医者とか、金儲け目当てのヤツ多いからすっごく旨いんだろうな。
ギッタギタのメッタ刺しにして苦しませよっと♪
心身をボロボロにするのは、りーくんがやっていいよ。」
タク君が赤いハサミを見て、舌なめずりしながらニコニコしてる。
俺が。
やらないと。
「タク君。
・・江田先生を殺すの、俺にやらせてくれないかなっ。魂はタク君にあげるからさぁ」
鎌を持つ手に力がこもる。
「?・・まあいいけど。」
タク君は不思議そうな顔をしていた。
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