3 LIFE=MATH

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「お前さ、悪魔とか死神とか信じる?」 白い煙をフー、と吐き出して東さんは俺に聞いてきた。 俺は、ずれたメガネをくいと上げた。 「いえ。それは全て数学で証明出来ます。」 「何故そう思う。実際に会ったことがないからか?」 「はい。」 俺は言い切った。彼は少し笑顔になる。 「例えばお前が、その悪魔や死神だったらどうする。」 「・・。俺が・・悪魔や死神・・。」 「ああ。そうだったらどうするよ、先生」 東さんの目が、赤く染まっていた。 生徒達も ユージも 妻も 離れて行くかもしれない。 でも、それでも俺は。 「俺は。・・その力がもしあったら皆を守るために使いたい。」 俺の言葉を聞くと彼はさらに嬉しそうに笑い、言った。 「・・その言葉、忘れんなよ」 彼は消えた。 俺は慌てて探したが、どこにもいなかった。 「何だったんだ」 呟き。 自転車に乗り、俺は家に戻った。
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