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「ユーキっち。タカシっちは人間じゃないかもね。
ユージっちも。」
「でも、ユージとか言うやつは人間の匂いしかしないぜタク。
他の悪魔に見つかるぐらいの声上げてて、うるさいから黙らせたけど。」
ユーキっちは、ため息をつきながら焼きプリンを食べた。
「じゃあやっぱタカシっちかあ。・・俺っちが探ろうか」
『いや、タク君。タカシ君は俺が探ってるから大丈夫っ』
僕の中の『彼』が答える。
「相変わらず速いね、『りーくん』。あんがとね」
『へへっ』
家に帰る途中、僕は『彼』に聞いた。
林道さん、何かやけにニコニコしてますね。
僕が聞くと、『彼』はさらに笑顔になった。
『・・そうっ?いつもどおりだけど』
あなたはどう思われますか。
小野先生のことを。
『・・あとで聞かせるよっ。』
ガチャン
「パパ、お帰り!」
「ただいま、ミク。」
ドアを開けたら美空が僕に飛び付いてきて。
「お帰りなさい」
マイさんが僕に笑いかけた。
『彼』はさらにニコニコした。
『ただいま、マイっ』
彼女には届いてはいないが、『彼』は毎日こうやってマイさんに「ただいま」を言ってる。
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