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LIFE=?
「ケイスケっち、今日はどしたの?
またコウイッチ怒らせちゃった?」
「またとは何だよ、タク。
まあ、面白い奴に会っただけさ。
なあヨースケ。ちょっと話聞いて貰えっかな。」
ケイスケさんはそう言って、僕を見る。
「勿論です。お飲み物もどうぞ。」
ステッキを振ると、ケイスケさんの前にいちごパフェといちごミルクが出てきた。
僕もソファーに、ケイスケさんの前へと座る。
「あんがとな。
・・昔、吉本さんが関わった事件があってな。」
「吉本さん、って。りーくんのオヤジさんだよね。亡くなった」
タクさんも隣に座った。
「事件は30年前に遡る。ある家で母親が息子を虐待してた。
ある日、その母親が自殺した。
足や腕に傷はあったが、致命傷になったのは首と胸の傷。
息子の友達を傷つけた後、2人の前で自殺。
2人にしては、完全にトラウマもんだよな。」
・・・・。
なんて、酷い親だ。
きっと友達は、その子を守ろうとして。
僕は思わず、歯ぎしりした。
「保護された息子には身体中、擦り傷や切りきず。頭には蚯蚓脹れや生傷が出来ていた。
友達も両手にケガをしていて、真っ赤な手を見てぶるぶる震えていた。」
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