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LIFE=?
「何か、2人とも可愛そうな話だね。ヨースケっち。
特に自分の母親が自殺したのを目の前で見たら・・。
俺っちなら発狂するか記憶を消したくなるよ。」
俺っちが彼をみると、シルクハットの縁に指を当て、その目は何かを真剣に考えてる。
見たことある仕草。
よく、カウンターの端っこで見てた。
その姿と重なる。
「・・どう思うよ。ヨースケ。」
ケイスケっちはラッキーストライクの箱とライターを、机上でスライドさせた。
ヨースケっちの目の前でピタリと止まる。
彼は、ラッキーストライクの箱とライターを手に持つ。
「そうですね。普通なら・・虐待されてた子を守るために、友達がその母親を殺したと考えますが。
でも真実は意外と目の前にあるのかもしれない。」
ライターでラッキーストライクの箱を燃やす。火柱が立ち、一瞬でラッキーストライクの箱は消えた。
まるで手品のように。
「あとでラッキーストライク買って返せよヨースケ。」
「あ!?・・は、はあ。も、申し訳ありません。ケイスケさん。」
ヨースケっちが、冷や汗をかきながら頭を下げた。
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