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少女はとてもにこやかな表情を浮かべていた。
俺は肩で息をしながら呆然と彼女を見つめた。
真っ白な壁、真っ白な床、真っ白な光。
そんな白い空間に、真っ黒なドレスを身に纏った彼女はその部屋の中心でとっても嬉しそうな笑みを浮かべていた。
先ほどの闇と全く同じ、黒のドレス。
間違いなく、彼女があの罠の主なのだろう。
聞かなくてもそれぐらいはわかった。
なのに、俺は、文句の一つも言えない
だって、超タイプだったから
きっと、俺の顔は真っ赤に染まっていたことだろう。
何と言葉をかければよいものかと言葉を出せずにいると、彼女が先に言葉を発した。
「勇者様」
とても可愛らしく、元気のある声だった。
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