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ここはだれ?おれはどこ?
――俺は生きてるのか?
目を開けたら、閉じているときと何ら変わらない暗闇。
――一体、ここはどこだ
いやに重い体を無理矢理起こした。
顔を持ち上げると、暗闇の中でも眩むような痛みをもった頭痛が襲い来る。
「く……」
痛みに思わず声を漏らしながら頭を抑える。
ヌルッ
水、ではない
でも、濡れた感触。
同時に鉄の匂いが鼻をつんと通り抜けた。
この匂いと感触は何度も経験したものだ。
「回復」
頭に手をあて静かに唱える。
痛みは消え、ヌルっとした感触も消えた。
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