最初につかまった子

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最初につかまった子

最初につかまり独居房 ぽつんとひとり 最初のひとり 僕に才能はないようで 次々につかまる友を見て 「こちらへおいで」と手招きする いつまでも逃げ続ける あのしなやかな肉体が眩しくて 闇の中に逃げ道を探し 出口の見えない炭鉱で 泥と疲れにまみれていく 少しずつできるようになってきた日常業務 また現れた鬼に向かって 「こっちに来るな」と石を投げつける 野次を飛ばす才能だけはあったのだと 皮肉混じりに笑ってしまう そんな自分を許せなかった
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