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出会い
貴方は、私のことを自然と目で追うようになった。
私は、貴方のことをよく見ていたから、そんな貴方の視線に気付いていた。
ある時、いつも私の目を見て話す貴方は、急に私の目を見なくなった。
ああそうなのか、ついにその時がきてしまったんだと思った。
貴方を初めて見たのは、確か冬のこと。
遠巻きに見て可愛い子だなと思った。
貴方に初めて話しかけたのは、確か夏のこと。
人と関わるのが苦手で寂しそうな子だなと思った。
貴方と初めて出かけたのは、確か秋のこと。
私の言うことに心酔していく危険な子だなと思った。
貴方が初めて私から視線を逸らしたのは、確か春のこと。
感情が豊かになって子犬のような子だなと思った。
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