プロローグ

1/1
895人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ

プロローグ

 明らかに場違いだ。  気品のある横顔、ピンと伸びた背すじ。漆黒の黒髪は濡れたように艶めき、色白の涼しげな肌にしっくりと馴染んでいた。  ほっそりとした身体に凛とした空気を纏い、パーティー客の視線を器用にすり抜けて行く君が気になって、先ほどからずっと目が離せない。  なんだって君は、こんな場違いな場所に来てしまったのか。  このパーティーの意図を、理解しているのか。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!