19. 孤独

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息を弾ませながら浩子が到着した時 コウとの約束の時間はほんの少しだけ 過ぎていた。 「もう来てるかな?」 息を切らしながら浩子は辺りを見回した。 が、これまでなら必ず自分より先に着いて 店の前で待っているはずのコウの姿は そこにはなかった。 「あれ?アイツ何やってんだろ?」 仕方なく浩子は店の前に自転車を停め 30分ばかりそこで待った が、コウは一向に現れない。 11月の寒空の下 これ以上待つわけにもいかないので 浩子は一人店内へと入った。 以前二人で来た時と同じ窓際の席から コウが来るのを待つが 全く現れる気配はない。
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