22. 安堵

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4時間目が始まる少し前に みんなが理科室へと移動を始めた。 浩子が立ち上がったのを見計らい、 少し遅れて僕は浩子を追いかけた。 そして思いきって声をかけた。 「浩子…あのさ」 「・・・」 「ただ聞いてるだけでいいから、聞いてて」 「・・・」 移動しながら僕は あの日の成り行きを全て浩子に伝えた。 浩子は全く視線を合わせてはくれなかったが 黙って頷きながら それでも最後まで話を聞いてくれた。 再び気まずい沈黙が続いた。 そして先に切り出したのは浩子だった。
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