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4時間目が始まる少し前に
みんなが理科室へと移動を始めた。
浩子が立ち上がったのを見計らい、
少し遅れて僕は浩子を追いかけた。
そして思いきって声をかけた。
「浩子…あのさ」
「・・・」
「ただ聞いてるだけでいいから、聞いてて」
「・・・」
移動しながら僕は
あの日の成り行きを全て浩子に伝えた。
浩子は全く視線を合わせてはくれなかったが
黙って頷きながら
それでも最後まで話を聞いてくれた。
再び気まずい沈黙が続いた。
そして先に切り出したのは浩子だった。
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