22. 安堵

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ここからはいつもの調子で話せそうだ。 「いつ聞いたの?」 「その日の夜、由里から電話で」 「そっか、ゆり姉ナイスフォロー」 「ぷっ、何?その呼び方、さっきから」 「あ、岩田がそう呼んでたからさ、ついクセでね」 「岩田はアタシの後輩、バカだねほんっとに!」 「今回は素直に…本当にバカ、でした、ごめん」 「バーカ」 「…何回目だよ?」 「だって…バカだもん」 浩子からの "バカ" は魔法の言葉だ どんな空気も一変させてしまう。 これでようやく重い空気が解消され 今度こそ本当に大きな安堵感が押し寄せてきた。 「埋め合わせ、って言ったら何だけど、今日…」 「やだ」 返ってきたのはいかにも浩子らしい答えだった。
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