23. 12月…街は

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紆余曲折を経ながらお互いが関わっていく間に 微妙なバランスが保たれているのは 信頼関係が成立されてきたのかな、などと いつしか僕はそんな浮わついたことすら 考えるようになっていた。 とは言え、この日は緊迫感から解放されたようで 何だか拍子抜けしたのと同時に 何かを期待させるような 気持ちの高揚が込み上げてきた。 これを機に浩子との距離が以前より 縮まるのではないか?と言う 根拠のない期待感のようなものだった。 だがその深意には 浩子のある大きな決意が隠れていたことなど 当然ながらまだ僕は知る由もなかった。
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