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今日も由里と一緒にいる、
この二人の関係も不思議なバランスだ。
「先輩どこ行くんすか、田仲先輩とまさかのクリスマスデート?」
「…岩田っ!」
「あ、ヤバっ…」
「ヒロシ助けてくれ…ちょっと今から連行されて拷問を受ける可能性がある」
「マジすか、先輩?」
「バカ!本気にするでしょ、あんたとは違う種類のバカなんだから」
「そんじゃ田仲先輩、デート楽しんできてください!」
「岩田っっ!!」
「ひぇ~」
そんな二人の後ろ姿を由里が見つめながら
「くっついちゃえばいいのにあの二人、お似合いだと思うんだけどなぁ」
「え、二人は付き合ってないんすか?ゆり姉?」
「だ・か・ら!ゆり姉っての…やめてって!」
「あ、そうだった、え?何でなんすか、ゆり姉?」
「そ、色々と事情があってね…って、おい!
ゆり姉やめろって言ってんだろ!」
「大変なんすね…って怖っ!」
「そうなんだよ、素直じゃないから」
由里は小さく呟いた。
「もう、いいんじゃない?…浩子」
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