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遂に夏が来た
クラスの男子は誰もが思っていた
夏までには、どうしても彼女がほしい!と
そして男子がこぞって
そんな目安に設定していた修学旅行は今月だ。
だがしかし、この日までに
その目標をクリアできたのは祥二だけだった。
未だこのクラスでは
一組のカップルしか生まれていない。
逆に修学旅行がチャンスだった。
男子は虎視眈々とその機会を伺っている。
何かインパクトを残して
女子の注目を浴びたい、と言う安直な手段で。
その分、僕は平然としたものだった。
僕は歌うことが好きだった、
学校には内緒でバンド活動も始めていた。
音楽が好きで、バンドをやっていれば
必然的にモテるものなんだ、と
僕は勝手に思い込んでいた。
だが現実はそんなに甘いものではなかった。
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