03. 悲夏

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夏が終わっても僕の周りには 見慣れた男子の顔しかなく 僕はもちろんのこと、他にも 修学旅行をきっかけに生まれたカップルは 皆無だった。 とどのつまり、自分から 何かしらのアクションを起こさない限りは 事態は何一つ好転しないことを学んだだけだった。 そんな中、一人楽しそうに歌ってた 僕はまるでピエロだった… そんな寂しい思いを抱えたまま 悲しくも虚しい夏が終わり 季節が変わろうとしていた 9月、新学期が始まって またしても僕の後ろの席には お決まりの浩子が陣取っていた。 席替えは相変わらず 智久が知略を巡らせていたのだろう、 浩子が後ろに座られると困る、と言う 僕の苦情は受け付けられなかったようだ。
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