07. 接近~アプローチ~

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中間テストの結果は僕が学年で14位 浩子は19位だった。 こんな時に限って 僕はそれなりに好成績となってしまった。 例え順位が下がったとしても 浩子とバイキングに行けるのであれば もう少し成績が下でもよかったかな? なんて思ったりもした。 「残念ながら俺の勝ちだね」 「女子に手加減しないなんてひどい」 「体力勝負じゃないからね、でもちょっと残念…」 「何が?」 「あ、いや…じゃあさ、試験も終わったし ハンバーガーでも食べて帰る?」 「アタシ、憐れみは受けない…でも」 「何?」 「どうしても奢りたい、ってんなら行ってあげてもいいよ」 「態度L」 「何それ?」 「浩子みたいな娘の事だよ」 「バカ!」 タイミングよく 今日、浩子は部活が休みだった。 放課後、僕と浩子は別々に下校して 近くのファーストフード店で落ち合った。 理由があったわけでない、 ただこのまま二人で一緒に教室を出るのは あまりにも不自然だったから ただそれだけだった。
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