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毎日こんなに話すようになった浩子ですら
知り得ることはお互いのほんの一部であり
未知の部分がほとんどなのだろう。
それを思うと人同士の関わりって
とても重いことでもあるんだなと実感した
特に男女が付き合う、なんてことにおいては。
そんな思いもあってか後半、
僕は少し無口になっていたかも知れない。
そんな空気を察したのか
「何か辛気くさいぞ、誕生日だろタカムラ!」
お店の玄関を出た瞬間、浩子に笑われた。
「バレてた?」
「わかりやすい、どしたの?」
「財布の中身だよ」
「いいじゃん、おめでたい日なんだから」
本当はそんな理由ではなかった
浩子の事を知らなすぎる現実に
僕は少し苛立っていた。
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