17. 失意

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もう外は真っ暗だった。 何で、あんな光景を見せられた後なのに僕は 浩子との思い出が残る場所にいるのだろう? 今頃浩子は待ちくたびれているのだろうか? それとももう怒って帰ってしまっただろうか? いや、そんな事はないだろう… もしかしたら来ていなかったかも知れない 逆に僕がすっぽかされて 待ちぼうけ、なんてのがオチに決まっている。 もしかしたら今頃はあの男と… 思い出すだけで失望感でいっぱいになった。 とても家に帰る気持ちにはなれない。 ぼんやりと一人、 虚ろな表情で土手に腰かけていると 突然後ろから声をかけられた。 「高村くん!何してんの? こんなとこで!」 声の主は由里だった。
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